成績が学習時に比例しない

夏休みが終わり、新学期がスタートしました。
「夏休みが明けてから、子どもが家でまったく勉強に手をつけなくなった」
『やる気が出ない』と言ってダラダラ過ごしている
といったご相談をいただきます

夏休み中は自分のペースで生活していた分、学校の授業や部活動といった元の生活リズムに戻るだけでも、子どもにとっては大きなエネルギーを要します。
その結果、「勉強しなければいけないのは分かっているけれど、どうしてもやる気が出ない」という状態に陥ってしまうのです
では、どうすればこの「夏休み明けのやる気が出ない」状態を抜け出し、前向きに勉強に取り組めるようになるのでしょうか
実は、多くの方が信じている「やる気」についての常識には大きな誤解があります。

やる気スイッチは探しても見つからない

勉強を始めるにあたってよく耳にするのが「やる気スイッチを入れる」という言葉です。
しかし、実は「やる気スイッチ」を押せば突然モチベーションが湧き上がってくるというのは**フェイク(幻想)**に過ぎません
「うちの子のやる気スイッチはどこにあるのだろう」
「良い授業を受けさせれば、きっとやる気を出してくれるはずだ」
と期待される保護者様も多くいらっしゃいます。
確かに、分かりやすく魅力的な授業を受けることは大切ですが、ただ授業を受けているだけで自動的にやる気が湧き出てくるわけではありません
やる気というのは、「待っていれば外から与えられるもの」でも「感情のスイッチを切り替えるだけで発生するもの」でもないのです。
「やる気が出たら勉強する」という姿勢でいる限り、いつまでも勉強に取りかかれないという悪循環から抜け出すことはできません。

まず10分やる

脳科学や心理学の観点からも知られているように、人間のやる気は「行動を起こした後」についてくるものです。
つまり、やる気を出すための正しい順序は「やる気が出る→勉強する」ではなく、
まずやる→やる気が出る
なのです

10分間だけ手を動かしてみる

「さあ、今から3時間勉強しよう!」と考えると、脳はそれを大きな負担と感じて拒絶反応を示します。
そこでおすすめなのが、「まず10分間だけやる」と決めて机に向かうことです
教科書を開く
計算問題を3問だけ解く
単語帳を1ページ眺める
など、ハードルを徹底的に下げて「10分だけ」と決めて始めてみましょう
不思議なことに、一度手を動かし始めると脳の「作業興奮」という仕組みが働き、10分経過した頃には自然と集中状態に入り、そのまま勉強を続けられるようになります。

行動習慣が「別領域」への成功体験へ広がる

この「まず10分やる」という小さな行動が行動習慣として定着すると、子ども自身の中に「自分はできた」という成功体験が積み重なります
最初は小さな一歩であっても、一度「行動する習慣」が身につけば、その成功体験は他の科目や難易度の高い課題、さらには部活動や日常生活といった別の領域へも良い影響を広げていきます
「10分できたから次は20分」
「1科目できたから次の科目も」と、行動の幅が自然と拡大していくのです。

目指すは「歯磨き」と同じレベルの習慣化

勉強を長続きさせ、成果につなげるために最も重要なのは、やる気やモチベーションといった不安定な感情に頼らない「習慣化」です

やる・やらないを悩まない「歯磨き」の原理

私たちは毎朝・毎晩、歯を磨くときに「今日の歯磨きはやる気が出ないな…」「どうしようか悩むな…」とは考えませんよね。
歯磨きは意志の力ややる気に関係なく、当たり前のルーティンとして無意識に行われています
勉強も同じ領域を目指す必要があります
机に向かうことを「特別な努力」ではなく、「歯磨きと同じ日常生活の一部(当たり前の習慣)」に高めることができれば、夏休み明けであってもモチベーションの波に左右されずに学習を継続できるようになります

習慣化が生み出す「自律(自立)」と「他人の存在」

勉強が歯磨きのように習慣化されると、子どもは誰かに指示されなくても自分から学習に取り組む「自律(自立)」の力を身につけていきます
ただし、最初から子ども一人でこの習慣を作り上げるのは簡単ではありません。
ここで不可欠になるのが、保護者様や塾の講師といった「他人(周りの大人)」による適切なサポートです
温かく見守り、適切な環境を整え、小さな行動を認めてくれる第三者の存在があってこそ、子どもは安心して習慣化への道を歩むことができます

スモールステップで育む「目標設定」と「挑戦する心」

習慣化のプロセスにおいて、挫折を防ぎ着実に前進するためのキーワードが「スモールステップ」です

高すぎるハードルを下げ、スモールステップで進む

「次のテストで50位順位を上げる」
「毎日3時間勉強する」といった大きすぎる目標は、やる気が低下している夏休み明けの子どもにとっては高すぎる壁となり、諦めや挫折の原因になります。
まずは「毎日単語を5個覚える」
「1日1回机に向かう」といった、絶対に達成できるスモールステップに分解して取り組ませることが大切です
小さなハードルを一つひとつクリアしていくことで、着実な前進を感じることができます

「現状維持」から「目標を作る・挑戦する」へ

やる気が低下している時期は、どうしても「今のままでいいや」「これ以上落ちなければいい」という現状維持の思考に陥りがちです
しかし、現状維持ばかりを意識していると、勉強に対するやりがいや達成感を得にくくなってしまいます
スモールステップで小さな成功体験を重ねていくと、子どもの中に自信が芽生え、自発的に「新しい目標を作りたい」という意欲が生まれます
そして、自分なりの目標が定まることで、初めて自ら新しい課題や高い目標へ「挑戦」する心が育まれていくのです

まとめ

 

小さな「まず10分」から、秋の飛躍をスタートさせよう!

夏休み明けの「やる気が出ない」という状態は、決してその子の意志が弱いからではありません。
正しい手順を知り、「やる気スイッチ」という幻想を捨てて、「まず10分やる」「スモールステップで習慣化する」というアプローチを取れば、誰でも確実に変わることができます
秋は学校の行事も増え、学習内容も一気に難しくなる重要な時期です。
だからこそ、今このタイミングで正しい学習習慣を身につけることが、今後の成績向上と志望校合格への大きな鍵となります。
「我が子の勉強習慣について相談したい」「夏休み明けの学習の遅れを取り戻したい」とお考えの保護者様は、ぜひ一度、当塾の無料体験授業・学習相談にお越しください。
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